ドイツ人によって造られたシギショアラ歴史地区

シギショアラはルーマニアの首都ブカレストの北西にあります。1999年に世界遺産に登録されたのは、900年前に造られた旧市街地です。シギショアラ歴史地区は1191年にザクセン地方に住んでいたドイツ人が入植してきたことで生まれた街で16世紀には城塞都市として発展しました。 そのため、街を守るための塔が今も9つ残っています。砦の名称は「仕立屋の塔」「靴職人の塔」「肉屋の塔」など、商工業職にちなんだ名前が付けられているのが特徴です。 塔の中の1つである「時計の塔」は多くの観光客が足を運ぶスポットです。最上階は展望台になっているので、街を一望できます。また、時刻を告げるためのカラクリ人形が内部に収納された状態で見ることが可能です。 歴史を感じさせる街なので、ひとたび足を踏み入れると過去の世界に迷い込んだような錯覚に囚われます。7月には「中世フェスティバル」というお祭りが開催されて、ヨーロッパ諸国から歴史マニアの人たちがやってきます。

 

ドラキュラ伯爵のモデルが生まれた街

シギショアラは、吸血鬼ドラキュラのモデルとなったワラキア公ヴラド3世が生まれた街でもあります。君主としては冷酷なヴラド3世でした。しかし、ドラキュラという有名なキャラクターが世界中の人々に浸透してからは、ヴラド3世の生家など彼にまつわる施設を観光名所にする動きが加速していきました。 また、街のレストランのなかにはヴラド3世をコンセプトにしたところがいくつかあり、そこでは赤いソースを血のように見立てた料理などが出されています。